ポーティスヘッド

体調が思わしくなくてだるいので、けだるいような音楽を聴いています。
というわけで、今日はポーティスヘッドです。


ポーティスヘッドはマッシヴ・アタック、トリッキーなどと並んで、トリップホップ*1の先駆者として知られている男女ユニットです。
ただし本人たちはトリップホップというカテゴリーに入れられることを相当嫌悪しており、
トリップホップはヒップホップの基本も理解していないような人間が作ったもの。トリップホップというカテゴリーに入れられて売られている音楽はすべてクズだと思うね。聴いてると嫌な気分になる」
と、なかなか辛口なことを語っていますが。


Portishead - Sour Times



94年のシングル。全英57位、ビルボードでは53位を記録しています。
いい曲ですね。高ぶっていた神経が、ほどよくクールダウンします。


この曲を含んだアルバム『Dummy』は、ヨーロッパ・アメリカ、その他日本をはじめとした世界各国で爆発的なセールスを記録し、最終的には350万枚以上を売り上げました。
同時期、『The Bends』のリリースを控えたレディオヘッドのメンバーが、自分たちが次のアルバムでやろうとしていたことを完璧なまでに『Dummy』で表現され、歯ぎしりをしたというエピソードも残っています。
まあ細かいジャンル分けとかは聴く側にとってはどうでもいいわけで、とにかくこれはなかなか気持ち良い。時々聴くと、なかなかの鎮静効果があります。
それと当時、ダンスミュージック以外の曲でサンプリング主体のものって珍しかったんじゃないかという気がするんですよね。そこに当時惹かれたのを覚えています。
ラロ・シフリンとか、あまりにも意表をついたところからサンプリングしてたりするんですよね。サンプリングの良さである「空気も取り入れられる」ってのが効果的に出ている楽曲かと思います。

*1:ヒップホップから影響を受け発展した音楽であり、幅広い意味での電子音楽の総称として使われ、細かい定義はないとされている。テクノ、トリップホップエレクトロニカといったように、時代とともにその名称は変化している。現在ではトリップホップという言葉はエレクトロニカに取って代わられ、死語と化している。イギリスのブリストルが発祥地と言われる音楽であることから、ブリストルサウンドとも呼ばれる。あくまでも音楽雑誌がカテゴライズするために付けた名称であり、トリップホップの先駆者として知られるマッシヴ・アタック、ポーティスヘッドといったミュージシャンたちは、自分たちの音楽をトリップホップと呼ばれることに疑問を抱いたり、嫌悪を表明したりしている。