いろいろあって気分が停滞しがちなので、リズムのある曲を聴いてなるべく気分を高揚させるようにしています。
あとこういう気は歌詞がわからないほうがかえって考えなくていいので、日本語でも英語でもない曲を選んで聴いているのですが。
というわけで、昨日聴いていたのはユッスー・ンドゥールです。
セネガルのポピュラー・ミュージックの大御所で、アフリカの歌手の中ではフェラ・クティ、サリフ・ケイタ、キング・サニー・アデなどと並ぶ世界的なビッグネームでもあります。
Youssou N'Dour - Set
彼はネナ・チェリーとのデュエット曲『7 Seconds』など、ワールドワイドなヒット曲も持っていますが、やっぱり音楽的な完成度のピークは90年にこの曲の入ったアルバム『Set』をリリースした頃だと思います。
切れ味の鋭いギター・カッティング、複雑なポリリズムを刻む複数のサバール*1、軽快でスピーディかつスリリングなビート、そして張りがありかつ柔軟で抑揚の効いたヴォーカルと、どれをとっても素晴らしい出来です。
歌はウォロフ語なので何を歌ってるのかまったくわからないのですが、聞いたところによると「Set」とは英語の「Clean」と同義で、心を清めると同時に生活環境も清潔に保とう、という内容らしいです。
基本的に彼の歌は、都市化の進行によって共同体的な規範を失った若者たちに新しいライフスタイルを呼びかける、というメッセージが多いとのことです。
まあそういう難しいことは抜きにして、素晴らしいリズムですね。アフリカの音楽はやっぱりすごい。