フィル・ダニエルス&ザ・クロス

昨日ネオ・モッズについて書いたなかで、『さらば青春の光』という映画にちょっとだけ触れたんですが。
その中で主人公であるモッズ少年ジミーを演じたフィル・ダニエルスが組んでいた、フィル・ダニエルス&ザ・クロスというバンドの音があったんで載せておきます。


Phil Daniels & The Cross - Kill Another Night


あくまで俳優の余技であって、日本で言えば玉木宏とかが歌を出しているようなものなんでしょう。
別に当時ヒットしたわけでもないですし、それ以前に別になんてことはない曲なんですが、とにかくフィルのコックニーは耳に残りますね。
多分30年ぶりに聴いたんですけど、そのせいもあってよく覚えてましたから。個人的にコックニーといえばジョン・ライドンかフィル・ダニエルスですから(嘘)
ちなみにこの曲は日本でもシングルカットされました。最初の部分があまりにも訛っていて「さ、さ、さ、さすらいの〜」と聞こえるため、『さすらいの土曜日』という邦題がつけられてました(苦笑)


映画も一応観てます。モッズ文化に疎いせいもあって、若干わからない部分もあったんですが、全般的には良質な青春映画という印象でした。スティングも主人公の憧れのモッズ青年の役で出てましたっけ。
フィルは自尊心が強く、ちょっとしたことですぐ有頂天になり、理由もなく反抗し、女の子に振られ、友達の中で孤立し、親からは罵倒され、何事もうまくいかない少年ジミーの役を、見事に演じていました。
ヴェスパに乗ったジミーが崖っぷちに向かって走るエンディングは、今でもはっきりと覚えているなあ。


ついでと言ってはなんですが、フィル・ダニエルスはブラーの『Parklife』という曲でサビ以外の部分の語りを担当し、PVにも出演しています。


Blur - Parklife


とにかく底抜けに明るく賑やかな曲なんですが、反面歌詞は非常にシニカルなユーモアに溢れていて、その点英国らしいなと思います。
Virgin Radioが発表した「過去10年間で最も重要な曲ベスト100」のでも5位にランクインするなど、非常に評価の高い曲です。