ロッド・スチュワート

続いてはこれも超大物のロッド・スチュワートです。
ジェフ・ベック・グループ、フェイセズなどで活躍したあとソロに転向し、独特のハスキーボイスで多くのファンを掴んだシンガーですね。またプレイボーイとしても名高く、いろんな女性と浮名を流していました。
ジャンルとしてはどちらかと言うとハード・ロックやブルースに近い路線の人だったのですが、そんな彼も78年にディスコ路線の曲をリリースしています。


Rod Stewart - Da Ya Think I'm Sexy?


78年にビルボードと全英で1位に輝いた大ヒット曲です。邦題は『アイム・セクシー』。
この曲も2004年にローリング・ストーン誌上で、ザ・500グレイテスト・ソングの中の301位にランクインするなど、近年まで評価の高かった曲です。
スチュワート本人とカーマイン・アピスのペンによるこの曲は、大ヒットの反面自らのルーツを裏切ったという非難も大きかったのですが、スチュワートは先にストーンズらの先達もディスコソングを出しているとしてその批判をはねつけています。
実際スチュワートの人気はこの曲で跳ね上がりました。欧米だけでなく日本でも人気は絶頂に達し、79年3月のソロ初の日本公演のチケットは、会場の収容人数が述べ8万人だったのに対し、40万通もの応募が殺到したほどです.
当時自分はFM東京の『ダイヤトーン・ポップスベスト10』という番組を毎週聴いていたのですが、2ヶ月くらいこの曲が1位で、さすがに「またかよ」と思ったのを覚えています。そのくらい人気があったんですよね。
ただこの曲はブラジルのミュージシャン、ジョルジ・ベンジョルジ・ベンジョール)の『Taj Mahal』という曲の盗作なんですよ。これはスチュワート本人も認めています。
何でも最初はスチュワート側が似ているとして告訴したんですが、逆に提訴されて完全敗訴したというかっこ悪い顛末なんだそうで。
まあそれはとにかくとして、PVを観るとベースのフィル・チェンとドラムスのカーマイン・アピスがいて懐かしいです。


スチュワートは00年に甲状腺癌が発覚し、一時は歌えなくなったのですが、治療により克服しカムバックを果たしています。
02年から05年にかけては、スタンダードナンバーをカバーした『Great American Songbook』シリーズをリリースし、全世界で2千万枚以上のセールスを記録するなど、年齢を感じさせない活躍ぶりを見せています。
今年はニューアルバムもリリースされる予定だそうで、68歳になる今もバリバリの現役のようです。