コーギス

年齢のせいか、何かの拍子に突然少年時代に聴いた曲を思い出すことが多いのですが。
というわけで、今回はコーギスというユニットについて書きます。


コーギスはスタックリッジというビートルズ風のバンドに在籍していた、ジェームス・ウォーレンとアンディ・デイヴィスの2人によって結成されたユニットで、79年にデビューし80年代初頭にかけて、いくつかのヒット曲を出しました。
当時英国ではパンク、ニューウェーブの嵐が吹き荒れていたのですが、それにもめげずひたすらオーソドックスなポップな楽曲を作り続けたことで、個人的には印象に残っています。
サウンドはテクノ・ポップを取り入れているものの、メロディーはポール・マッカートニー直系の美しさで、今になっても魅力を失っていません。
オールドウェーブのミュージシャンが、ニューウェーブ時代にサバイブした好例と言えるかもしれません。


The Korgis - If I Had You


全英13位とヒットしたデビュー・シングル。邦題は『とどかぬ想い』。
ラフマニノフの『パガニーニの主題による狂詩曲18番』をもとにして作られたメロディが、胸に迫るポップ・ナンバーです。
まあ確かに胃もたれしそうなくらいに甘ったるいところはありますが、なめらかなスライド・ギターの音、ジェームスのソフトなヴォーカル、清涼感あふれるコーラスが切ないです。


The Korgis - Everybody's Got To Learn Sometime


80年に英国で5位、ビルボードで18位とヒットしたシングル。邦題は『永遠の想い』。
切ないメロディとシンセ・オーケストレーションによるドリーミーなサウンド、そして何とも言えない雰囲気を持った曲です。
コーギスと言えばこの曲と思われるほどの名曲であり、何度も再録音されています。僕もこちらの曲のほうが好きですね。


今回ちょっと調べてみてびっくりしたんですが、あのベックもこの曲をカバーしています。


Beck - Everybody's Gotta Learn Sometime


ミシェル・ゴンドリー監督、ジム・キャリーケイト・ウィンスレット主演の映画『エターナル・サンシャイン』の主題歌だそうですが、見てないんで知りませんでした。
コーギスとベックとか、普通じゃ考えられない組み合わせですが、とにかくメロディが良いせいもあってか、バッチリはまっているのが面白いです。


コーギスは83年に一度解散していますが、その後何回か再結成しているようです。