ティアドロップ・エクスプローズ

今回は英国リバプールのニューウエーブシーンを、エコー&ザ・バニーメン(以下エコバニ)とともに牽引した、ティアドロップ・エクスプローズです。
後にエコバニを結成したイアン・マッカロク、ワー!で知られるピート・ワイリー(この人はいったいどこへ行っちゃったんだ)とともに、クルーシャル・スリーというユニットを組んでいたジュリアン・コープが、仲間を集めて結成。そのドアーズ風のサイケデリックなアレンジで知られるようになります。
当時日本ではほとんど紹介されなくて、長らく名前しか聞いたことがない状態だったんですが、ある日ようやくFMでかかった『Reward』を聴いて、予想外にファンキーな音に衝撃を受けました。
後に働き始めて自由にお金が使えるようになったとき、この曲の入ったアルバム『Kilimanjaro』を新宿の輸入盤屋で速攻で買ったんでしたっけ。


Teardrop Explodes - Reward


80年のデビュー・アルバム『Kilimanjaro』に収録された彼らの代表曲。英国ではトップ10に入るヒットを記録しています。
基本はマージービートの伝統を受け継ぐメロディアスなポップなんですが、分厚いホーン・セクションが強い存在感を放っていて、ニュー・ウェーブ・ファンクとも言うべき独自のスタイルとなっています。
まだデビューアルバムということで今ひとつ垢抜けない部分もあり、またジュリアンの気負いも感じられるのですが、今も好きな曲ですね。


ティアドロップ・エクスプローズはもう1枚アルバムを出しただけで、81年には解散してしまいます。
中心人物のジュリアン・コープはソロに転進し、多くの作品を発表して高い評価を得ますが、それはまた次回で。