マリリン・マンソン

今回はマリリン・マンソンです。
個人的にマンソンのダークかつ悪趣味で世間を挑発するかのようなエンターテイメントぶり、そしてアンチキリスト(アメリカでこれを公言するのは相当勇気が要る)なところを気に入っています。
特にアンチキリストに関しては、ニーチェの『反キリスト者』と連なる部分を感じますね。
あとはマイケル・ムーアの映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』で受けたインタビューが印象に残っています。
コロンバイン高校銃乱射事件*1において、その社会的影響を追及された彼ですが、インタビューの中できわめて冷静かつ知的な語り口で、事件の背景や社会の混乱ぶりを淡々と振り返っているさまに強い感銘を受けましたっけ。


Marilyn Manson - The Beautiful People


マンソンの代表曲。
いかにもインダストリアル系に影響を受けた印象的なリフと、ヘヴィなのにクールなサウンド、そしてマンソンのシャウトが印象に残る曲です。
歌詞でファシズムを否定しつつも映像で自らファシズムを体現するという、アイロニカルかつ不気味なPVも非常に面白いです。


Marilyn Manson - Rock Is Dead


映画『マトリックス』でお馴染みの曲。
彼らの曲の中では最もキャッチーかつデジタルで、非常に挑発的というか扇情的な音。
歌詞にはアンチ消費主義的な過激なメッセージが詰まっています。
「ロックは死よりも死んでいる」と叫びつつ、曲調といいPVといいものすごくロックしてるあたりが、マンソン流のアイロニーなのかもしれません。

*1:1999年4月20日アメリカ合衆国コロラド州ジェファーソン郡のコロンバイン高校で、二人の若者が銃を乱射し、12名の生徒および1名の教師を射殺したあげく自殺した事件