バットホール・サーファーズ

昨日ちょっとだけ名前を出したので、今回はバットホール・サーファーズです。
なんだか同じような展開が続いていますけど、いつもこんな感じで適当にネタを決めているブログなので、そこのところはご了承ください。


さて彼らは「ケツの穴サーファーたち」という、素晴らしく下品な名前のバンドですが、音もまあ下品って言えば下品です。
つーかこのバンドの音楽性って形容し難いんですよね。強いて言えば、アシッドサイケ、ヘヴィロック、インダストリアル、ロカビリー・ウエスタン、アヴァンギャルド、ファンク、ヒップホップ、歌ものなどの要素を全部呑み込んで、ゲロにして吐き出したらこうなった、みたいな感じでしょうか。
そのまともな神経では作り得ないような、ハチャメチャな音が入り乱れる暴走スカム・サウンドは、キ×ガイ度200%といった感じで、世界中のマニアたちの度肝を抜きました。
特にヴォーカルのギビー・ハインズのイカレっぷりはすさまじく、ライブ中に本物のライフルをぶっ放したり、脇の下でおならの音を再現するなどの意味不明のパフォーマンスを見せるほか、電話インタビュー中に放尿するなど普段も狂っていて、とても世間の常識など通用しそうにない人物らしいです。
日本にも何度か来日していますが、興奮してステージに上がってきた客をマジで張り倒したり、シンバルなどに火をつけたりとやりたい放題でしたから。


Butthole Surfers - The Hurdy Gurdy Man


91年のアルバム『Pioughd』(邦題は『革命の犬』)に収録されている曲。
一応ドノヴァンのカバーなんですが、内容は見事なくらいぶっ壊れていて、脳みそがとろけそうな出来に仕上がっています。
奇妙なくらいの明るさが逆に統合失調症を連想させたりもするのですが、とにかく変態性という意味ではかなりのレベルかもしれません。


Butthole Surfers - Underdog


95年のコンピレーション・アルバム『Saturday Morning: Cartoons』に収録されていた曲。
このコンピレーションはアメリカのアニメーションのテーマソングをカバーするというコンセプトでまとめられていて、この曲もアメリカで10年以上も続いたという人気アニメのテーマらしいです。
彼らにしては驚くくらい普通にロックしていて、ほとんど歪んでいません。すごく聴きやすいです。
彼らもやろうと思えば普通に演奏できる、ということが確認できるだけでも価値のある一曲。


Butthole Surfers - Pepper


96年のアルバム『Electric Larryland』に収録されていた曲。
ビルボードのモダン・ロック・チャートでは1位になっていたりします。そういう商業的な成功とは無縁のバンドだと思っていたので驚きました。
音は相変らず変に歪んではいますが、それなりに整合性は取れてきていて結構まともな印象です。妙に淡々としているのが不気味ではありますが。


最近は活動が滞っているらしく、現在彼らがどうしているかとかは、実は全然知らないんですが。
でも解散したとかそういう話は聞かないので、また変態性に溢れた音を聞かせてくれるんじゃないかと期待しています。