マッシヴ・アタック

今日はマッシヴ・アタックであります。
一応ダンスミュージックの体裁をとっているのですが、正直僕にもジャンルはよく分かってなかったりします。
ヒップポップの手法を用いつつも、地元である英国ブリストルに根付いているレゲエやダブを基盤とした独自の音響空間を持っており、90年代の英国の音楽シーンに多大な影響をもたらし、同時に「トリップ・ホップ」という言葉を生み出しました。
重くて浮遊感のあるサウンドが特徴で、また体制に反抗するレベルミュージックとしての側面も持っています。


Massive Attack - Risingson


98年にリリースされた3rdアルバム『Mezzanine』に収録されたシングル。このアルバムは全英1位を獲得しています。
鉛色の曇り空を思わせるような、くぐもった色合いのサウンドです。この抑揚のない倦怠感すら感じさせるようなラップと、ダブっぽい音響処理を施されたリズムがなかなかクセになります。
深い夢の中でもがいているような、気持ち悪さと紙一重の気持ち良さがたまらないですね。
こういう冷たくて無機質な音も、時々聴く分にはいいものです。毎日聴いていると、ダウナー過ぎてそれはそれでまずいですが。


Massive Attack - Teardrop


同じく『Mezzanine』に収録されたシングルです。
コクトー・ツインズエリザベス・フレイザーがゲスト・ヴォーカルとして参加していて、あの独特の透明な歌声を聴かせてくれています。
しかしこれはすごい曲ですね。闇の中で揺れる一点の光のような美しさを湛えていて、聴いていて思わず息を呑んでしまう素晴らしさです。
胎児が歌っているPVもインパクトがあります。当時はかなり衝撃を受けたものでした。