エラスティカ

昨日の続きになります。
そのスウェードの初期に在籍していた女性メンバー、ジャスティーン・フリッシュマンが結成したバンドがエラスティカです。
ドラムス以外の3人が女性という珍しい構成と、ジャスティーン自身の話題性もあって、ブリットポップのブームの頃にヒットを飛ばしました。


Elastica - Stutter


93年にリリースされヒットしたデビュー・シングル。僕が唯一持ってる彼女たちのCDでもあります。
ジャスティーンはスウェードのブレット・アンダーソンの元恋人であり、ブラーのデーモン・アルバーンの当時の恋人だったのですが、そのどちらともあんまり関係なさそうなシャープなギター・ロックです。
女性ヴォーカリストを擁するということで、プリテンダーズと比較されることが多かったバンドですが、ラフでローファイな音でありながらキャッチーでポップというところが、かつてのワイヤーを思わせるところもあって、個人的には気に入った記憶がありますね。


この後発売された1stアルバムも全英1位、アメリカでもゴールド・ディスクを獲得するなどヒットし、バンドは順風満帆のスタートを切ったのですが、その後はジャスティーンの薬物問題や、メンバーの度重なる交代などトラブルが相次ぎ、バンドの活動は停滞します。
結局2ndアルバムが発売されたのは、デビュー・アルバム発売後5年経った00年で、その頃にはとっくにブリットポップのブームは去っていたため、彼女たちも過去の遺物的な扱いを受け、セールスは散々でした。
そのためもあってかバンドは翌年に解散。ジャスティーンはアメリカに渡って結婚し、美術家として活動しているらしいです。


このバンドはジャスティーンの男性遍歴もあって、ゴシップ面での話題ばかりが先行し、そのため音楽面ではあまり高く評価されていない不幸なバンドであります。
ただジャスティーンはそのクールな立ち振る舞いとスタイリッシュな容姿もあって、個人としては大変な人気を誇ったようです。
かのリアム・ギャラガーも彼女に惹かれた一人で、彼女がデーモンと付き合っているのを承知でしきりと言い寄ったほか、メディアでも
「エラスティカのジャスティーンと一発やりてぇ」
「迷わず口にチ×ポぶちこんでやるね。迷わずね。ボンベイロール(いわゆるパイズリのこと)もぶちかましてやる」
などと、彼なりのラブコール(要するにただのセクハラ)を送っていましたが、当然ジャスティーン本人からは「脳みそがハムスター以下」と激しく罵倒されていました。
僕は彼女に性的魅力を感じたことがなかったので、この狂騒ぶりが不思議だったのですが、女性の好みというのは人それぞれですし、属する文化も違いますから、理解できなかったのは仕方ないことなのかもしれません。