トーマス・ドルビー

昨日の続き。
ザ・カメラ・クラブのキーボード・プレイヤーだったトーマス・ドルビーは、その後リーナ・ラヴィッチのバンドの助っ人やフォリナーのアルバム『4』への参加を経て、XTCのアンディ・パートリッジとの共同プロデュースでソロ・デビューを果たします。
そしてメジャー移籍後に『She Blinded Me With Science』のヒットを飛ばし、一躍大ブレイクしました。
彼の特徴はとにかく当時としては非常に先進的な音作りをしていたこと。このアイディアはすごいなと思う箇所が多く、彼のテクノロジーに関する知識が並大抵ではないことをうかがわせてくれました。


Thomas Dolby - She Blinded Me With Science


83年に突如ビルボードで5位を獲得するなど大ヒットした曲。邦題は『彼女はサイエンス』。
サンプリングを多用した近未来的な音作りは、今聴くと時代を感じますが、当時は時代の最先端でした。


Thomas Dolby - Airwaves


これは1stアルバム『The Golden Age Of Wireless』に収録されていた曲。
派手なテクノロジーは使っていませんが、その分メロディの良さが際立っていて、今でも十分聴けるかもしれません。
実は彼の曲の中では、僕はこれが一番好きなのですが。


その後ドルビーはジョニ・ミッチェル、プリファブ・スプラウトなどのプロデュースをしたり、坂本龍一との共作をしたりして活躍しましたが、90年代半ばには音楽活動を離れ、音声ファイルや携帯電話の呼び出し音などの事業に取り組むなど事業家に転進しました。
しかし最近になって音楽への情熱が復活したらしく、ライブ・パフォーマンスを再開。09年には17年ぶりのスタジオアルバムもリリースしています。