カーズ

昨日のディーヴォの続き。アメリカのニューウェーブバンドから抜けられないww


ディーヴォのような極端な例だけではなく、パンクやニューウェーブのエッセンスをふんだんに盛り込んで、商業的に成功したバンドもいました。アメリカだと代表例がカーズでしょう。
最初僕が興味を抱いた理由は「Cars」という名前です。あまりにも記号的で単純な名前が、逆にポップアートみたいだと思ったんですね。当時個人的には「Television」と双璧なくらいツボに入った名前でした。
音自体は今聴くと味付けに時代を感じちゃったりもするんですが、爽快なポップセンスと、メカニカルでわかりやすいビート感、時代を半歩先取りしたような音作りは、いかにもアメリカでヒットしそうな感じでした。
また音作りの面だけではなく、視覚的な効果への取り組みもいち早く取り入れていて、コンサート会場に多数のテレビモニターを配置したり、MTVの発展期には非常に凝ったプロモーション・ビデオを作ったりしたことで知られています。


The Cars - Just What I Needed


78年にリリースされたデビューシングル。邦題は『燃える欲望』。
シンプルだけどカッコいいイントロからして最高な、アメリカン・ニューウェーブの名曲です。
表向きはいかにもな軽さのポップ・ロックでいながら、その中に密かに潜むねじくれや攻撃性が良いです。
正直僕はこの頃のカーズが一番好きだったりします。ヒットしたのは『You Might Think』とか『Drive』とかなんですけど、そのへんの曲はちょっとソフィスティケイテッドされ過ぎてる気がするので。
もちろんヒットした曲も好きなんですけどね。やっぱりロック畑出身なんで、ハードな音のほうが好きみたいです。


バンドは88年解散。リーダーのリック・オケイセック(ヴォーカル&ギター)はウィーザーのプロデュースで手腕を発揮しました。
もう一人のフロントマン、ベンジャミン・オール(ヴォーカル&ベース)が00年にすい臓癌で亡くなっているんで、オリジナルメンバーによる再結成は不可能になっています。
05年にはギターのエリオット・イーストン、キーボードのグレッグ・ホークスがニュー・カーズを結成(ヴォーカルはなんとトッド・ラングレン)するなど混乱もありましたが、10年にはベンジャミン以外のメンバーで再結成を果たしました。