ヘルメット

今日はちょっとうるさいです。ヘルメットです。
ヘルメットは日本での知名度こそそれほどではありませんが、連綿と連なるラウド・ミュージックの系譜の中で、シーンに大きな影響を与えたバンドです。
特にコーンやリンプ・ビズキットなどは、ヘルメットの影響が強いのだとか。


僕がヘルメットを初めて聴いたのは92年ごろだったと思いますが、インパクトはありましたね。
当時はレッチリなどに代表されるミクスチャーや、ニルヴァーナに代表されるグランジなんかはありましたが、そのどちらとも違う感じでした。
地面を這いずり回るような硬質で重いビートに、うねりの効いたギターリフが乗っていて、しかもジャズっぽい変拍子やコード進行もあったりして、ノリのいい上がるタイプの曲は少ないというのが面白かったですね。
中心人物のペイジ・ハミルトンは、マンハッタン音楽学校でジャズやクラシックを本格的に学んだという経歴を持っているため、そこから来ているのでしょう。
同じ頃に出てきたバンドの中では、パンテラに近いものは感じましたね。メタルっぽさを抜いてジャズっぽさを加えたパンテラって感じ。


Helmet - In The Meantime


92年にリリースされた2ndアルバム『Meantime』からの代表曲。
とにかくリフが、震えが来るくらいにカッコいい曲であります。
このようなサウンドが珍しくなくなってしまった現在では新鮮味を感じられないかもしれませんが、オリジネーターとしての質の高さは保っています。


ヘルメットは97年に4thアルバムを出して解散。
その後04年にはベースにフランク・ベロ、ドラムスにジョン・テンペスタという、その筋が好きな人なら狂喜するであろうメンバーを迎えて再結成したのですが、これがまた今ひとつの出来で困っちゃいました。
やっぱりバンドはタイミングというものが重要なんだなあと実感させてくれました。それを外すとケミストリーが生まれないんですね。